ファイル転送サービス。
例えばfirestorageやGiga File便、おくりんぼうに宅ふぁいる便・・・
世間には多くのサービスが存在している。
個人での利用は勿論、ビジネス上でも利用している人は多いだろう。
僕はこのファイル転送サービスを色々と利用してきた。
主には仕事で利用するのだが、これが実は非常に難しい問題なのである。
結論から言うと、ビジネスで使うのであれば、「有料プラン」一択なのである。
仕事の大小は関係ない。これは信用の問題なのだ。
この記事は日頃セキュリティに関心のある人にとって ではなく、関心があって手頃なサービスを探している人向けだ。
事の発端
僕はフリーランスのイラストレーターだ。
前職は小さいデザイン会社だったのだが、ある時期を境に有料のファイル転送サービスを使う事になった。
利用していたのは、大塚商会が運営する「どこでもキャビネット」
まぁ使いやすいサービスであったのだが、これにしたのは たまたま営業されたかどうかだったと思う。(うろ覚え)
それまでは、各人好きなサービスを利用してクライアントにデータを送っていた。
僕もそこまで気にしなかったので、好きなfire storage を利用していた。
大手の広告代理店とも付き合いがあり、それは突然言われたのである。
「御社のデータ管理は万全ですか?無料の宅ふぁいる便とか使ってないですよね?」
ここで担当者は会議を催し、「やはりお金を払ってでもセキュリティ万全のサービスを使おう」となったのである。
事実、大手の企業では無料のサービスは使っていない。
自前のサーバーを経由するか、値段の高いファイル転送サービスを利用している。
恥ずかしながら、そこで始めてセキュリティについて考えるようになったのだ。
「大手クライアントと仕事をしているから」といった理由でセキュリティを万全に仕事をする・・・のではない。
事が起こってからでは遅く、万が一データが漏洩してしまったりしては、賠償責任の問題にも発展しかねない。
無料も有料も作業としては殆ど同じだ。
でも、その中身が全く違う。
無料のサービスを使っている会社は非常に多い。
中小は勿論、フリーランスも基本は無料のサービスを使っているのではないだろうか。
では、有料サービスと無料サービスでは何が違うのだろう。
まず1番の目に見える違いは「広告」だ。
広告がないのである。
なぜこういったサービスは無料で運営出来るのかというと、「広告収入で稼いでいる」からである。
ギガファイル便なんかは一面の特大広告がありますよね。
もし、自分が大手企業でセキュリティしっかりな会社で働いている場合、こんな無料のサービスでデータを送ってこられると、何と思うだろうか。
「何故こんな広告をいちいち見せられないといけないのか」「データは大丈夫だろうか」「セキュリティの観念はないのだろうか」
などと思うのではないか。
次に「転送容量が多い」「転送速度」「暗号化・ファイアウォールによる より強固なセキュリティ」「専用サーバーを介している」ところにある。
言うまでもなく、有料会員向けのサーバーは無料会員のそれとは違い、専用のサーバーを建てている。
これにより転送速度も速く安定しており、セキュリティの観点から見ても心強い。
サービスによっては、ダウンロード回数を設定できたり、間違えていれば削除する事も出来る。
ビジネスと言うのは、言うなれば「信用の売り買い」だと僕は思っている。
僕のようなフリーランスは「信用が第一」だ。
中小企業は勿論、多くはないが大手企業とも仕事をしている。
もし、僕が無料プランを利用していて「はいデータです!どうぞ!!」といってデータを送信していたりすれば、大手企業からしたら何と困惑した話であろうか。
リテラシーが低い人だと捉えられ、仕事は廻ってこなくなるかもしれない。
僕が逆の立場の人間なら間違いなくそう思う。
じゃあ、有料プランを使おう
セキュリティに関して確かに気が変わった。
じゃあ、どのサービスを使おうか。
「・・・高い。高すぎる。月額○千円??○万円ってのもある!firestorageは安くても1000円か・・・」
となるのだ。
フリーランスや中小企業は固定費はなるべく抑えたいものだ。
そこで僕が選んだのは『データ便 for Business』だ。
月額たったの300円(税別)。
決め手となったのはやはり価格とそれに合ったコストパフォーマンス。
そしてシンプルなインターフェイス。
そりゃ高いサービスと比べれば甘々なのは分かっていますが、少なくとも上記に挙げたような懸念点はクリア出来ている。(と思う・・・)
本当に色々調べた。
国内も国外も。
一時期は契約しているG suiteのGoogle Driveから共有したりも試したが、これは面倒すぎた。
もっとコスパの高いサービスもあるかもしれないのだが、とりあえずはデータ便が1番であると踏んだ。
ファイルあたりの容量は2GBだ。
PSDなど、高用量のアウトになりがちなものはGoogle Driveからにするとして、まず2GBなら問題ないだろう。
「月額300円で信用を失わない」
という考えならどうだろうか。
セキュリティのリテラシーを上げるためにも、担当者・フリーランスや自営業者の人は一度考えてみてはどうだろう。